大きな袋に入ったフランスパンを片手に、横断歩道を急ぎ足で渡るマダム、買い物袋を何個も持ったパリジェンヌ、いつもと変わらない光景に、またパリにやってきたのだと思わせてくれる。いつも泊まる小さなホテルは、マレのHotel de Ville(ホテルデビレ)駅の近くにある。ホテルのフロントではいつもと同じメンバーが、いつもと同じ明るい笑顔で出迎えてくれる。「またパリに来たの」ホテルの人にマレにできた新しいお店をチェックして、階段を上がる。このホテルの唯一の欠点は、エレベーターがないこと。大きなトランクを持って階段をのぼるのは一苦労だ。
パリ3区にあるマレは私の大好きな町。かわいいパン屋さんにおしゃれなカフェやレストラン、服屋さん、そして雑貨屋さん、大好きなものがいっぱいある町。かっこいい男の人を見かけると、となりの男の人と手をつないで歩いていたり、おしゃれなバーに入ってみると、男の人しかいなかったり、そんなハプニングがたまにある町。伝統と近代化が入り混じる若者の町、パリの下町的存在。
朝は「LE Pain QUOTIDIEN(ルパンコテディアン)」でパンデショコラとカフェオレを買って、ホテルまで持って帰って食べる、これがいつものお決まりのコース。ディナーはおいしいものが食べたいから、朝はこうして少しだけ節約。ホテルで朝食を済ませた後は、シャトレの駅まで歩いて行く、これもパリでのお決まりのコース。朝のマレは週末のにぎわいからは想像もできないぐらい、とてもひっそりとしている。すれ違うのは犬の散歩をする地元の人ぐらい。だから朝はマレの町を独り占めしているみたいで、少し得した気分になる。
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